1. 銀行融資の仕組みとは?
まず、銀行融資ってそもそも何かという話。
ざっくり言えば、「お金を貸してくれるサービス」ですが、ここで大事なのは“誰にでも、いくらでも貸してくれるわけではない”ということ。
銀行は「お金を増やして返してくれる相手かどうか」をジャッジしてからお金を出します。慈善事業ではないので、信用がなければ貸してくれないし、「熱意だけ」は通用しません。
でも逆にいえば、信用をつければちゃんと貸してくれるって話でもあるんです。
2. まず知っておきたい3つの基本
信用保証協会付き融資とプロパー融資
よく聞くこの2種類、初心者の方は名前だけで混乱しますが、こんなイメージでOK。
• 信用保証協会付き融資:保証人がつく“初心者コース”
• プロパー融資:銀行が直接責任を持つ“上級コース”
最初は信用保証協会を利用するのが一般的。実績ができて信用が育てば、プロパーにも進めます。
審査のポイントは「返せるかどうか」
当たり前のようですが、ここがすべて。以下の3点を見られます。
• 事業計画の現実性
• 自己資金(どれだけお金を用意したか)
• 数字(売上、利益、借入状況)
借入は「準備が9割」
銀行に行って、「お金をください」じゃ通らないんですよ。
必要な書類を揃えて、計画を立てて、ちゃんと“話せる”ようにしておく。これが全て。
3. 銀行が見ている“数字”の意味
経営初心者の多くが苦手とするのが“数字の説明”。
「PL(損益計算書)?BS(貸借対照表)?なにそれ美味しいの?」ってなる気持ち、わかります。
でも銀行は、この2つの資料を見て判断してます。
• PL:利益が出てるか?
• BS:会社に体力があるか?借入と資本がどのように運用されているか?
特に見られる指標にはこんなものがあります。
• 自己資本比率:会社の安定度
• 売上高経常利益率:儲かってるかどうか
• キャッシュフロー:お金の流れの健全性
ここまで読んで「わからん…」となったら、数字に強い外部サポーターをつけるのが正解です。

4. はじめての借り方ステップガイド
ここからは具体的に「どうやって借りるか」の流れです。
ステップ1:資金の目的と金額を明確にする
「なんとなく500万円欲しい」ではなく、
• 設備資金なのか?
• 運転資金なのか?
• どのくらいの期間で返済するのか(できるのか)?
これを数字で語る準備をしましょう。
ステップ2:事業計画書・資金繰り計画を用意
テンプレで済ませず、あなたの言葉で「このお金でどうビジネスを伸ばすか」を書くのが大事。
ステップ3:面談で“人柄”を伝える
実は、書類と同じくらい大事なのが面談。
銀行員は、人を見ます。人間的に信頼できそうか、計画を理解しているか、話が通じるか。
ここで差がつきます。しっかりシミュレーションしておきましょう。
5. よくある質問と“うっかり落とし穴”
Q:いくらまで借りられますか?
→ 上限4,500万円などとありますが、あなたの信用と返済能力次第。創業時はだいたい500〜1,500万円が目安。
Q:自己資金ゼロでも借りられますか?
→ やってやれないことはない。但し、見せ金でもいいので準備はしておくことをオススメします。
Q:保証人や担保は必要?
→ 保証協会や日本政策金融公庫であれば“原則不要”だけど、ケースによっては求められることも。
よくある落とし穴
• 申込の目的がふわっとしてる
• お金の流れが説明できない
• 試算表や通帳を見せたがらない
• 借りた後の返済計画がザル
どれも銀行に「この会社、大丈夫?」と思わせるトラップです。
6. まとめ|借りる力=経営力
銀行融資は、ただの資金調達ではありません。
それは「あなたの会社が信頼されるかどうかの試金石」です。
• お金を借りるには、ちゃんとした理由が必要
• 銀行は数字と人柄、両方を見ている
• 経営初心者こそ、融資の準備をきっちりやるべき
そして大事なのは、「ひとりでやらないこと」。
外部の専門家を“外部CFO”としてチームに入れることで、信頼性がぐっと上がります。
事業計画から資料づくり、銀行との交渉まで、全部丸投げしていいんです。
あなたが「経営の初心者」でも、「借入の初心者」でも関係ありません。
“分からない”を武器にして、素直に学び、正直に準備する人が、最終的に勝ちます。
もし、「銀行にどう話していいかわからない」「何を出せばいいのか不安」なら、ご遠慮なく私たちにご相談ください。
口座がない?通帳が汚い?試算表が遅い?
大丈夫、それ、だいたいみんなそうです。
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