「うちはまだ実績が浅いから…」「去年赤字だったし…」「他行で断られたし…」
そんな相談が最近増えています。でも正直、それって“終わりのサイン”じゃないんですよね。むしろ、今が動くタイミングだったりします。
というのも最近、商工中金が明らかに「リスクを取る姿勢」を強めているからです。
特に、ベンチャーや成長フェーズの企業、あるいはM&Aなどの将来投資を検討している企業に対して、積極的に融資を出している印象があります。

■ 他行が引く中で、商工中金は“話を聞いてくれる”
民間の金融機関が慎重になりがちな、
・前期赤字だけど今期V字回復見込み
・スタートアップ的な成長投資
・大きな金額のM&A資金
といったケースでも、商工中金は割としっかりヒアリングをしてくれます。
なぜか?それは彼らが「事業性評価」に本気だから。
売上や利益の数値だけを追いかけるのではなく、“このビジネスに伸びしろがあるか?” “社長に計画性と実行力があるか?”をちゃんと見てくれるわけです。しかもそれを、ちゃんと稟議に落としてくれる体制がある。
普通の銀行であれば、定量データでNGを食らってしまうケースでも、話の筋さえ通っていれば一歩踏み込んでくれるんですよ。
■ ポジティブ・インパクト・ファイナンスって知ってる?
で、最近よく使われているのが、商工中金の「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)」という制度です。
簡単にいうとこれは、「社会にいい影響を与えるような会社には、特別な融資条件で応援しますよ」という仕組み。
とはいえ、PIFって聞きなれないですよね。でも中身はけっこうシンプルで、
・環境・社会・経済へのポジティブな影響(インパクト)を評価
・KPI(重要業績指標)を設定して、毎年チェック
・その達成を支援する形で融資を行う
…というものです。
ちょっとお堅い印象もありますが、M&Aのような事業拡大フェーズや、業態転換・成長投資を仕掛ける局面では、むしろこの制度は非常にマッチします。
■ M&A資金に活用される理由
実際、M&Aの現場では、
・銀行融資の枠が既にいっぱい
・信用保証協会では額が出ない
・でも、次の一手を打たなきゃ…
というシーンがよくあります。
そんな時に、商工中金が「PIF使いませんか?」と提案してくれると、一気に突破口が開けることもあるんです。
もちろん、PIFを使うには第三者評価(JCRの意見書など)や、ちょっとした手数料(3%程度)もかかります。
でも、単なる金利だけじゃない、“応援される資金”が手に入るって、成長局面では結構デカいですよね。
■ 最後に:一歩踏み出したいとき、相談先を変えるのも戦略
ここまで読んで「うちはそこまでじゃないかな…」と思った人もいるかもしれません。
でも実は、商工中金のこの制度、スタートアップ的な企業だけじゃなく、ちょっと資金繰りが苦しくなってきた中堅企業でも対応可能だったりします。
だからこそ、
・「今後の銀行付き合いが不安」
・「金融機関にどう話せばいいかわからない」
そんな時こそ、使える制度と銀行の“タイプ”を把握し、見極めることが大事です。
「銀行が貸してくれないなら、他をあたればいい」
「ダメだったら、仕組みを変えればいい」
融資は“最後まで貸してくれたところが正義”です。
自社に合った金融機関の選び方、制度の活かし方、全部含めて壁打ちしたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
※ちなみに…商工中金は預貸率(総預金と総貸出金のバランス率)は100%超で調達コストが高いので預金を集めることにも注力していますので、まずは預金取引から始めてみるのも良いかも知れません。
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